『剣道と青少年・古武道について』その8

信道館武道場 館長 七五三掛保

     

 前に述べたように、現代剣道は、剣の理法の重要性を充分に認識した上で剣道の修錬を積みかさねた人達が始めたのです。剣の理法を更に奥深く追究しようとする精神が現代剣道をうみ出したのです。それまでの「形武道」のみでは習得し難いものを現代剣道の形態の中に求めたのだと思います。そして剣道は現代剣道の形態を取り入れたことによって飛躍的な発展をしてきました。そしてこれからも更に発展することを私も願っていますが、ここで忘れてはいけないことは現代剣道は、ある日突然生まれたものではないということです。各流派の先師の方々の何百年という深い「根」があればこそ現代剣道は今日の発展を見る事が出来たのです。

 

 剣道は日本の文化遺産であると共に国民的教育法でもあります。正しく継承しなければなりません。「剣道の理念」は剣道を正しく修行して、正しい剣道の継承者を育成する目的でつくられたのだと思います。「全剣連」は古武道にも一応の理解と実践の方途として「居合道」・「杖道」の部門を設けてその全国的な普及を目標として「全剣連居合」十本の形と、「全剣連杖道」十二本の形を礼法と共に制定しています。そして「日本剣道形」があります。最近ようやく形武道の重要性が伝々されるようになりましたが実践面では殆ど行われていないのが実状だと思います。

 

 昭和の剣聖と敬われた、故中山博道先生は「神道夢想流」杖術を修練されて、その技術を習得することによって、初めて剣道の極意がわかったといわれております。杖術の独特の手の内、足さばき、体のこなしを覚えて現代剣道にか生かされたのだろうと思います。そのように「神道夢想流」杖術の形は洗練された優れたものであると「杖術」を非常に高く評価されたそうです。

 

 現代剣道の稽古の形態の中には非常に優れたものがありますが、又その反面に足りないものがあるのも事実です。ややもすると「竹刀剣道」に馴れて、真剣味を欠く嫌いがあるといわれております。足りないところは補う必要があります。「剣の理法」の修練が剣道修行の大前提であることをもう一度よくふまえて修行することです。「現代剣道」と「形武道」できれば「古武道の形」を並行して稽古をし、そして初めて剣の理法の修練を目標とした正しい剣道の稽古になるのです。

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